「レクリエーションでギターの弾き語りってアリ?初心者でもできるの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
ギターの弾き語りは高齢者にとても喜ばれる人気の介護レクリエーションです。
しかし初心者の場合、本当にできるのか、どんな曲を演奏すればいいのか不安になりますよね。
そこで本記事では、介護レクリエーションでギターの弾き語りを行うメリットや、行う際の注意点、おすすめの曲について解説します。
私自身、介護職時代にレクリエーションで30回以上ギターの弾き語りを行っており、今回紹介する曲を中心に演奏していました。
この記事を読むことで、初心者の方でもギターの弾き語りを成功させ、一躍職場の人気者になることができます!
ぜひ今回の記事を参考にして、ギターの弾き語りに挑戦しましょう!
介護レクでギターの弾き語りを行う4つのメリット
介護レクリエーションとしてギターの弾き語りを行うメリットは4つあります。
以下でひとつずつ解説していきます。
1.初心者でもチャレンジしやすい
1つ目のメリットは、初心者でもチャレンジしやすいことです。
ギターは譜面どおりに演奏しなくても、コードさえ押さえていればそれなりに聴かせることができます。
ジャカジャカ弾いてリズムを刻むのが難しければ、弦を上から下にジャラーンと弾くダウンストロークだけでも全然構いません。
C、G、Emなどの簡単なコードしか使わない曲なら一日あれば弾けるようになりますよ。
初心者でもすぐに「曲として演奏できる」のがギターの大きな魅力です。
2.高齢者でもリズムが取りやすい
2つ目のメリットは、高齢者でもリズムが取りやすいことです。
高齢者の多くは若い人に比べてリズム感が低下しており、曲のリズムに遅れやすい傾向があります。
カラオケなどの音源だとリズムが一定なため、一度リズムに遅れてしまうと再び合わせるのはかなり難しいですが、ギターの伴奏なら高齢者の様子に合わせて調節ができます。
さらにギターの場合、ピアノなどの鍵盤楽器で伴奏するよりも演奏者の動作が大きいため、音だけでなく動作に合わせてリズムを取ることも可能です。
高齢者が置いてけぼりになりにくいのも、ギター弾き語りの良さと言えるでしょう。
3.回想法としての効果が期待できる
3つ目のメリットは、回想法としての効果が期待できることです。
回想法とは、昔懐かしい写真や道具、音楽などに触れ、過去の思い出を語ることで脳機能の活性化や情緒の安定をはかる心理療法のひとつです。
歌詞やメロディーを思い出しながら歌を歌ったり、曲にまつわる思い出を語り合ったりすることで、回想法としての効果が期待できます。
ただ曲を演奏するだけでなく、その曲に関する当時のエピソードなどを説明しながら進行すると、より良い効果が得られるでしょう。
4.人気者になれる
4つ目のメリットは、人気者になれることです。
楽器ができる人は高齢者からの尊敬の対象とされやすい傾向にあります。
中でもギターが弾ける人は希少価値が高いため、さらにその傾向が強くなります。
自分で言うのもなんですが、私も介護職時代はギターのおかげで利用者さんから大人気でした。
人気者になりたければギターの弾き語りをおすすめします!
介護レクでギターの弾き語りをする際の3つの注意点
ここからは、介護レクリエーションでギターの弾き語りをする際の3つの注意点について解説します。
注意点は以下のとおりです。
ひとつずつ詳しく解説していきますので、レクリエーションの前に確認してみてください。
1.カポタストを用意する
1つ目は、カポタストを用意することです。
カポタストとは、ギターのフレット部分に装着してキーを変えることのできるアイテムです。
カポタストを使用することによって、難しいコードを簡単なコードに置き換えることができるので、なるべく簡単にギターの弾き語りをしたいなら必ず用意しておきましょう。
2.音量に配慮する
2つ目は、音量に配慮することです。
高齢者の中には耳が遠く、小さい声や音が聴き取りづらい人も少なくありません。
会場の大きさにもよりますが、10人以上の規模で行うなら簡易的なマイクやアンプを用意すると良いでしょう。
ただし、大きい音が苦手な高齢者もいるので、音量の上げすぎには注意が必要です。
3.堂々と演奏する
3つ目は、堂々と演奏することです。
レクリエーションに参加する多くの高齢者にとって、演奏者が上手かどうかは問題ではありません。
何の曲かわかる程度のクオリティがあれば十分楽しんでもらえます。
なので、コードが綺麗に鳴らなかったとか、歌詞を間違えてしまったとかは全く気にする必要はありません。
堂々と、楽しそうに演奏しましょう。
介護レクにおすすめのギター弾き語り曲10選
ここからは、介護レクリエーションにおすすめのギター弾き語り曲10選を紹介していきます。
高齢者にウケるのはもちろん、ギター初心者でも弾きやすいよう難しいコードをあまり使わない曲をチョイスしました。
また、その中でも簡単なほうから順番に紹介していきますので、自身のレベルにあった曲を選んで練習してみてください。
なお、ギターのコードに関してはU-フレットというサイトを参照しており、初心者向け簡単コード推奨と書いてある曲については、U-フレットに用意されている「初心者向け簡単コード」で弾くことを想定しています。
難易度★
特に初心者向けの曲です。
とても簡単なのに高齢者からの人気が高いので、最初はこの3曲から始めてみると良いでしょう。
ふるさと(唱歌)
初心者向け簡単コード推奨
1914年発表の文部省唱歌で、生まれ故郷の風景を遠くの地から懐かしむ心情を歌った歌です。
幅広い年代にウケる、レクリエーションで定番の一曲と言えるでしょう。
D、A、Em、Gといった簡単なコードが主体で、テンポもゆっくりなのでとても簡単です。
4分の3拍子なのでストロークが難しければダウンストロークだけでもOKです。
間奏でBmやF#mが出てきますが、間奏は省略しても構いません。
最後のサビにもBやB7という少し難しいコードが出てきますが、それまでのサビと同じコードで弾いてしまうのアリでしょう。
星影のワルツ(千昌夫)
初心者向け簡単コード推奨
1966年発売の千昌夫さんの大ヒット曲。恋人との別れの切なさを歌ったこの歌は、高齢者からの人気も非常に高く、こちらも定番中の定番と言える一曲です。
C、G、Am、Dmが主体で、テンポがゆっくりなので弾きやすい曲と言えるでしょう。
ただ、初心者の難敵であるFが少しだけ登場しますので、そこだけうまくごまかす必要があります。
Fが綺麗に鳴らなくても、まったく気にする必要は無いです。
「Fってこんな音だよ」って顔をして、ごまかしてしまいましょう。
この曲も「ふるさと」と同じく4分の3拍子なので、ストロークが難しければダウンストロークだけでもOKです。
憧れのハワイ航路(岡晴夫)
1948年発売の岡晴夫さんのヒット曲。岡晴夫さんの伸びやかな歌声が印象的なこの曲は、明るい気分になれる歌として高齢者にも人気が高いです。
D、G、A、Eなどの簡単なコードがほとんどで、かなり初心者向けな曲です。
ただ「ふるさと」「星影のワルツ」に比べるとテンポが速く、リズミカルな曲なので、多少の忙しさはあります。
自分が弾き語りしやすいテンポに調整して演奏すると良いでしょう。
難易度★★
難易度★の曲よりも少しだけ難しい曲です。
Bmなどのバレーコードが出てきたり、コードチェンジが細かい部分があったりします。
少しだけ難しいぶん、盛り上がる要素も満載なので、ぜひチャレンジしてみてください。
見上げてごらん夜の星を(坂本九)
初心者向け簡単コード推奨
1963年に坂本九さんがカバーして大ヒットした曲で、その後も数多くのアーティストがカバーしている日本を代表する名曲です。
全体的にはG、E、Amなどの簡単なコードが主体ですが、B、Bmがときどき登場します。
コードチェンジもやや細かめなので少し忙しいですが、曲のテンポがゆっくりなのでそこまで難しくはありません。
アウトロでG#が出てきますが、難しければ省略してしまいましょう。
リンゴの唄(並木路子)
初心者向け簡単コード推奨
1945年発売、並木路子さんによる、戦後初の大ヒット曲。
NHK「紅白歌合戦」の前身となった番組「紅白音楽試合」でも披露された曲です。
U-フレットではカポタスト無しが初期設定となっていますが、個人的にはカポタストを3フレットに装着するのがおすすめ。
そうすると、A、E、Dmが主体となり、だいぶ初心者向けになります。
間奏でBが出てきますが、これも間奏を省略してしまえば問題無しです。
高校三年生(舟木一夫)
1963年に発売された舟木一夫さんのデビュー曲であり、最大のヒット曲。
卒業を控えた高校三年生の心境を歌った歌詞と、哀愁溢れるメロディーで高齢者に大人気です。
Am、Dm、Eが主体でコード自体は非常に簡単なのですが、コードチェンジが細かく、やや忙しいです。
テンポもどちらかというと速めの曲なので、リズムに遅れないように弾けるかどうかがカギとなるでしょう。
かなり盛り上がる曲なので、特におすすめの一曲です!
難易度★★★
今回紹介する曲の中では難易度が高めの曲です。
★★の曲以上にバレーコードが頻回に登場したりやコードチェンジが細かかったりします。
ですが、どれも高齢者に大人気の曲ばかりなので、余裕があればぜひチャレンジしてみてください!
青い山脈(藤山一郎/奈良光枝)
1949年発売、藤山一郎さんと奈良光枝さんのデュエットによる大ヒット曲。
同名映画の主題歌でもあり、多くの国民の心に刻まれている昭和の名曲です。
コード自体は簡単なものが多いのですが種類が多く、さらにコードチェンジも細かいので初心者は苦労するかもしれません。
あと、サビでBが出てくるのもネックです。
超有名な曲だけに、挑戦しがいのある一曲と言えるでしょう。
北国の春(千昌夫)
初心者向け簡単コード推奨
1977年発売、千昌夫さんのヒット曲。
都会で暮らす男性が故郷である北国やかつての恋心を懐かしむ歌で、多くの高齢者の心を掴む名曲です。
C、G、Am、Em、Dなどの簡単なコードが主体ですが、Bmがときどき登場するのと、コードチェンジが細かいことが難易度を上げています。
曲のテンポはゆっくりなので、焦らず落ち着いて弾くことが大切です。
上を向いて歩こう(坂本九)
1961年発売、坂本九さんの代表曲。
アメリカでも「SUKIYAKI(スキヤキ)」というタイトルで大ヒットした、日本を代表する名曲です。
U-フレットに初心者向け簡単コードもあるのですが、個人的には通常バージョンをおすすめします。
全体的にはG、C、E、Amなどの簡単なコードが主体であるものの、Bmが頻繁に出てくるのとサビのコードチェンジが細かいのが難点。
あと、ギターとは関係ありませんが、途中で出てくる口笛がかなり難しいです(笑)
みんなで歌うのにピッタリな曲なので、ぜひトライしてみてください!
さくら(森山直太朗)
初心者向け簡単コード推奨
2003年発売、森山直太朗さんの代表曲であり、卒業ソングの定番でもある名曲です。
これまでに紹介した曲と比べるとかなり最近の曲ですが、馴染みやすいメロディーと歌詞で高齢者にも高い人気を誇っています。
サビでBmが出てくる以外はG、C、D、Emなど簡単なコードばかりで、曲のテンポもゆっくりなので、ギターはそれほど難しくありません。
どちらかというと歌のほうが難しく、サビの裏声をどれだけ綺麗に出せるかが勝負どころです(笑)
回想法という点では微妙かもしれませんが、うまく歌えると人気者になれること間違いなしですよ!
ギターのコードを知りたいならU-フレットがおすすめ
歌の伴奏としてギターを弾くためには、曲のコードを知る必要があります。
そこで便利なのがU-フレットというサイトです。
U-フレットは楽曲の歌詞やコードを無料で公開しているサイトで、2024年4月現在、ギター・ウクレレ・ピアノ合わせて13万曲以上が登録されています。
U-フレットの便利な点として、以下の点が挙げられます。
これだけの機能が無料・登録不要で利用できるので、レクリエーションでギター弾き語りをしてみたい人はぜひチェックしてください。
本記事で紹介した10曲もすべてU-フレットに載っています!
まとめ
今回は、介護レクリエーションでギターの弾き語りを行うメリットや、行う際の注意点、おすすめの曲について解説しました。
ギターの弾き語りはそこまで難しくないわりに高齢者からのウケもよく、回想法としての効果も期待できる優れたレクリエーションです。
本記事で紹介した曲なら、初心者でも短期間練習すれば弾けるようになるはずです。
この機会にぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございました。